職人さんたち

第6回建具職人

木製建具は、私たちの生活にかかせない建材でした。雨戸を開けて一日が始まり、障子の中で家族が食事をし、格子戸玄関から出掛けて行きます。近年、アルミサッシの普及で一般住宅での木製建具は減少傾向にあり、木製建具の修理ができる職人さんも減ってしまいました。木製建具は、その建物のその場所に合わせて製作しますから、建物に馴染みます。結露の心配がなく手触りも見た目にも良い上、メンテナンスにより長期間使用できるという良さがあります。今回は、神奈川県大磯町で建具店を営んでいらっしゃる職人さんをご紹介。動画は「お茶室広間に合わせて障子を仕上げている場面」。なかなか見る事ができない貴重な作業風景です。

建具職人 古瀬恭良

古瀬 恭良
ふるせ みつよし
昭和18年生まれ

出身 神奈川県中郡大磯町
プロフィール
高校卒業後より家業に弟子入り。家業を継ぎ現在に至る。有名人の別荘が多い事で知られる神奈川県大磯町で、父親の代から、吉田茂元首相をはじめ、小説家、哲学者、芸術家など著名人の邸宅や別荘の建具新設および修理に携わる。著名な建築家による豪邸や、歴史的建造物の「出入り職人」として、長年にわたり、貴重な建具を守り続けています。

 

世界に誇る建具職人の技を動画公開!

建具は、スムーズに動き、ピタリと閉まることが条件とされます。木製建具は、柱・敷居・鴨居の状態を正確に把握し、最終調整をして取り付けます。長年の経験に裏付けられた建具職人さんの優れた技をご覧ください。数種類のカンナの使い分けも見どころです。

古瀬建具店

先代の父親からの技術を継承し、木材の特徴を熟知。無垢材のドアや窓の制作などは、その木が将来、どのように変化していくのか数十年先まで見越して設置。高い建具技術を誇ります。上げ下げ窓など、現在では扱われなくなった古い様式の建具も修理復元。寺院本堂唐戸から雨戸、障子、洋風窓、洋館ドアまで、木製建具は殆ど修理が可能です。

古瀬建具店
〒255-0001
神奈川県中郡大磯町高麗1-3-8
Tel:0463-61-1011